HTML5プロフェッショナル認定資格 レベル2に合格しました

今日(10/2)、HTML5プロフェッショナル認定資格 レベル2を受験し、無事合格することができました。得点率は85/100でした。
以下では、HTML5プロフェッショナル認定資格の概要と、試験対策について解説します。

HTML5プロフェッショナル認定資格とは

Linux系の資格等を実施しているLPICの主催している資格試験です。
レベル1とレベル2があり、レベル1がHTML/CSS+Webの基礎知識、レベル2はJavaScript(ES5およびHTML5の各種API)を出題範囲としています。
詳細はこちら(公式サイト)を参照してください。

HTML5 レベル2について

HTML5 レベル2は、前述のとおりJavaScriptが出題のメインです。いわゆる「フロントエンドエンジニア」と呼ばれる職種の人たちに必要と思われるスキルが出題されています。ただし、出題範囲は仕様として標準化されている部分だけです。現場で必要となるようなライブラリやツール群は出題範囲ではありません。
また、2014年に発足した試験であり、その後改訂も行われていないため、ES2015やES2016といった最新仕様は出題範囲外です。
出題範囲の詳細はこちらを参照してください。

HTML5 レベル2は、日常的にJavaScriptアプリケーションを書いている人でも、対策なしでは合格を確約できない試験です。
その理由は、以下のような事情によります。

  1. 通常の開発ではライブラリでラップすることの多いAPIが出題される(DOM, XMLHttpRequest, Canvas等)
  2. ややマニアックなHTML5 APIが出題される(High Resolution Time, Application Cache等)

また、現状で、就職や転職に有利かというと、正直よくわかりません。
私の場合、(1) Webのフロントエンドに若干苦手意識があったので、体系的に勉強しなおすきっかけとして (2) 会社で受験料の補助が出る という2点から受験を決めました。

上記のような事情のほか、フロントエンドエンジニアとしての業務経験がない方が、フロントエンドエンジニアとして就職・転職したい、といった場合には、能力を示す目安として使えるかもしれません。
ただ、Webのフロントエンドは目に見える成果物を作りやすい分野なので、試験対策に割く時間で実際に動くものを作ったほうが、実力をつける意味でもアピールの意味でもよいのでは…という印象があります。

試験対策について

HTML5 レベル2の試験問題のサンプルを見ていただければわかりますが、問題の難易度は低くはありません。
4択の単純な知識問題もありますが、知識問題でも「あてはまるものを全て選択しなさい」という形式での出題も多いです。
また、数十行程度のコードを読むコードリーディング問題も出題されます。

市販書籍は3冊ありますが、(1) 練習問題の難易度が本試験に近い (2) 一般書店で手にとって内容を確認できる という点から、私は以下の書籍をメインで使用しました。

HTML5プロフェッショナル認定試験 レベル2 対策テキスト&問題集

HTML5プロフェッショナル認定試験 レベル2 対策テキスト&問題集 (Mynavi Examination Library)

本書は、JavaScript入門の章も含まれるため、今までJavaScriptを書いたことがない人でも、本書で学んでいくことができます(ただし、完全なプログラミング初心者には難しいかもしれません)。第2章以降が本書のメインコンテンツで、試験範囲のまとめと練習問題が載っています。

本書の良いところは、イベント周りやHTML 5のAPIなど、知識事項のまとめが充実している点です。
また、知識問題については、十分な量の練習問題が掲載されています。
一方、コードリーディング問題については、質・量ともに不足しています。
HTML5 レベル2を受験する方は、まず本書を通読&練習問題を解いて、試験範囲の全貌を把握するとよいと思います。

公式サンプル問題

公式サイトに掲載されているサンプル問題は、本試験に最も近いレベル感の問題です。
サンプル問題が特に優れているのは、コードリーディング問題が多いことです。
JavaScriptの基本文法については全問解けるくらいの実力が必要です。
それ以外についても、WebブラウザにおけるJavaScript APIグラフィックスなどの重要度の高い分野については、9割以上の正答率を目指しましょう。
上記書籍と、公式のサンプル問題を解いて、9割以上解けるようになったら、受験申し込みをするのに良いタイミングです。

リファレンス

JavaScriptの情報を調べる際は、Mozilla Developer Networkにお世話になることが多いでしょう。
また、以下の書籍(JavaScript 第6版)が手元にあると、深く知りたいときに便利です。ArrayBufferの解説などは本書がわかりやすかったです。

JavaScript 第6版

おすすめしない書籍

HTML5プロフェッショナル認定試験レベル2攻略テキスト

最初に読んだ本です。やさしく解説されているのが特徴ですが、掲載されている情報量が少なく、練習問題も簡単すぎます。本書で勉強している人は、必ず公式のサンプル問題を解いて、本試験のレベル感を確認しておきましょう。

この他、NTTソフトウェア株式会社が出している本もありますが、Amazonの通販またはKindleでしか購入できないようで、内容を確認できなかったため、評価は控えます。
ただし、同シリーズのHTML5 レベル1版は使用したことがあり、内容は試験合格に必要な水準に達しているものの、誤植等の誤りが多かった記憶があります。

受験の流れ

LPICで申し込み→ピアソンの試験会場で受験 という流れになります。
ピアソンについては、東京都内であれば会場の数も多く、ほぼいつでも受験可能です。会場によっては当日予約も可能です。
私の場合、昨日(10/1)問題集を一通り解いて、正答率が9割を超えたので、「そろそろいけるだろう」ということで受験会場を予約して、今日(10/2)受験しました。

コンテンツワン秋葉原駅前テストセンターで受験しました。
手狭な印象はあるものの、受付の方の応対もスムーズで、施設もそれなりにしっかりしているので、特に問題はないと思います。
イヤーマフが全席に備え付けてあって、これを使用したところ、他の人のクリック音等が気にならなくなりました。

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2件のコメント

  1. 今度レベル2を受験する予定で本記事で紹介されている緑の本を使って勉強しています。サンプル問題の武藤さんの問題は難しくないですか?
    高井さんの問題は参考書読めば解けるのですが、ほぼ武藤さんのレベルの問題なら厳しいですね。

    1. 本試験の問題は、さすがにほぼ武藤さんレベルということはないです。
      マイナビの緑の本のような、知ってれば即答できるレベルの知識問題や、比較的やさしいコードリーディング問題も出ます。
      しかし、自信を持って合格するには、以下のような問題も解ける必要があります(本試験のCanvas関係ではこれくらいの長さのコードリーディング問題が出ます)。
      http://html5exam.jp/measures/lv2_3_2.html
      http://html5exam.jp/measures/lv2_3_4.html
      配点の低い分野はともかく、基本文法・ブラウザAPI・グラフィックスの3大分野については、サンプル問題は全問正解できるくらいにしておいたほうが安心です。

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