『ノンデザイナーズ・デザインブック』を読んだ

ノンデザイナーズ・デザインブック [第4版]

『ノンデザイナーズ・デザインブック』は、デザインの専門的な訓練を受けたことのない「ノンデザイナー」に向けた、ビジュアルデザインの入門書。

本書でいう「ビジュアルデザイン」は文字を中心としたデザインであり、デザイン例は書籍、雑誌、チラシ、ダイレクトメール、名刺など。

「近接」「整列」「反復」「コントラスト」の4原則に基づいて、情報を整理し、それを的確に伝えるよう構造化することで、ビジュアルデザインは見違えるほど良くなる。

本書はデザイン原則を適用したことによる改善例をこれでもかというほど見せてくれるので、頭で理解するだけでなく、審美眼が鍛えられる。

また、書体(フォント)についての基本的な解説もあり、例えば「serif」と「sans-serif」の何がどう違うのか、はっきり指摘できるようになる。

本書の日本語版については、日本語独特の事情(縦書きの存在やフォントの違いなど)の補足もあり、単なる翻訳ではなく、ローカライズになっている点もポイントが高い。

総じて良くできた書籍で、デザイナーがデザインをする際にどういうことを考えているのか理解する助けになる。

なお、本書のテクニックはWordで作る報告書やPowerpointで作るプレゼン資料といったものにも適用できる。資料作成に特化した書籍としては同著者の『シンプルでよく効く資料作成の原則』もあり、こちらも読んでみたい。

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