Secrets of the JavaScript Ninja 2nd 読書メモ 0 はじめに

Secrets of the Javascript Ninja

『Effective C#』第3版のおかげで、洋書をちまちま読む習慣が身につきました。良い流れを切らさないよう、新しい本に手を付けてみます。次に読む本は『Secrets of the JavaScript Ninja』の第2版。jQueryの作者であるJohn Resig氏の著書で、第1版は「JavaScript Ninjaの極意」というタイトルで邦訳されています。本書は、2016年10月に発売された第2版で、ES6(ES2015)の文法も踏まえた最新版です。

今回は「はじめに(Author’s Introduction)」の部分からメモ。


JavaScriptを取り巻く環境は、著者が本書の初版を書き始めた2008年頃と比べると、様々な点で異なる。

  • JavaScriptはクロスプラットフォームで動作する言語として最大の人気を得ている
  • (JavaScript実行環境の)プラットフォーム間の差異は縮小傾向にある
  • 開発環境の進歩も著しい

JavaScriptの書き方は以前とは様変わりしている。本書には、新しい時代のJavaScriptを、上手に書くための知見がまとめられている。

Effective C# 3rd 読書メモ 50 例外フィルタの副作用を利用する

常にfalseを返す例外フィルタを定義することは奇妙に思えるかもしれないが、そうすべき理由がある。例外フィルタはスタックの一部として実行されるので、スタックが破棄される前に実行されるのだ。

これを利用すると、以下のように、例外の詳細な情報をログに書き込むことができる。


以上で、『Effective C#』の第3版、読了です。C#は仕様の大きな言語で、それなりの歴史もあるので、同じことをするにも複数の書き方ができます。典型的な例はローカル変数の定義で、型を明示的に指定することもできれば、型推論に任せることもできます。初心者のうちは、どちらの書き方を使えばいいのかわかりませんでした。

本書には、そういったC#を書く上での迷いどころや落とし穴の回避方法がまとめられています。『やさしいC#』等の入門書を読んだ後、2冊目ないし3冊目あたりで読むと良いと思いました。

ちなみに、『Effective C#』の類書として『実戦で役立つ C#プログラミングのイディオム/定石&パターン』があります。こちらは入門書の次に読んでも大丈夫なくらいの内容で、C#で何かをしたいときに役立つ書き方が「イディオム」としてまとめられています。

Effective C# 3rd 読書メモ 49 例外フィルタを使う

通常のcatch節では、例外の型に基いて捕捉を行う。例外をキャッチしたらリトライするような実装では、最終的に、例外を再度throwすることになる。このやり方では、その後の分析が難しくなる。このような場合には、例外フィルタを使うべきである。

例外フィルタは、catch節にwhenキーワードを重ねて使用する。

例外フィルタを使用すると、例外をキャッチした際にもコールスタックは破棄されないので、例外の発生した状況をあとで追いやすい。また、例外フィルタを使用したほうがパフォーマンスも良くなる。

Effective C# 3rd 読書メモ 48 例外:強い保証を使用する

例外が投げられると、処理の流れは中断される。不適切な方法で例外を投げると、それをハンドリングすることは困難である。例外の投げ方にはベストプラクティスがある。

  1. 基本的な保証
  2. 強い保証
  3. no-throw保証

基本的な保証は、例外が投げられた後でも、そのメソッドにおいて全てのオブジェクトがリークせず、有効な状態であることを意味する。強い保証は、基本的な保証に加えて、例外が発生した場合でも、プログラムの状態が変わらないことを意味する。no-throw保証は、処理が絶対に失敗せず、例外が投げられないことをいう。

このうち、強い保証を採用することが、安全性とシンプルさの点からバランスがよい。強い保証のもとでは、メソッドの結果は、処理が完了するか、何も変わらないかのいずれかである。中間点はない。強い保証の利点は、例外をキャッチした後でも処理を継続しやすいことだ。

強い保証のためには以下のような(今までに紹介してきた)テクニックが使用できる。

  • プログラムが使用するデータはイミュータブルな値型に入れる
  • LINQクエリのような関数型プログラミングのスタイルを使用する

データの書き換えは以下の様式に沿って行うべきである。

  1. 変更されるデータのコピーを作成する
  2. コピーに対して変更を行う
  3. コピーをオリジナルと置き換える

しかし、強い保証を使用するとパフォーマンスの問題が発生することもある。たとえば、ループで大量のオブジェクトを書き換える場合には、コピーを作って差し替える方式は効率が悪い。

また、差し替え方式は、参照型では使用することができない。コピーとオリジナルと差し替えても、オリジナルを参照しているオブジェクトが残っている場合があるからだ。

実用的な対処法は、以下のように新しくデータを作り直すことである。

上の方法は絶対確実な方法とはいえない。絶対確実にするためには、以下のように、データを包含するクラス(Envelope)を作成し、そのクラスに置き換えを行わせる必要がある。

このクラスは以下のように使用する。

所感

「強い保証」の考え方はRDBMSのトランザクションっぽくて面白い。1メソッドを1トランザクションと考えて、そのメソッド内で処理が完了すればコミット、何かうまくいかないことがあればロールバック。

Effective C# 3rd 読書メモ 47 アプリケーション固有の例外クラスを作る

例外は、発生した場所から遠く離れた場所で処理されることがある。例外オブジェクトには、エラーの発生原因に関する情報が全て含まれていなければならない。アプリケーション固有の例外を作りたくなるかもしれないが、そのためには様々な事項を考慮する必要がある。

はじめに、新しい例外を作る場合とその理由、作成方法について理解する必要がある。独自の例外クラスは、あなたのライブラリの利用者が、その例外をキャッチして特別な処理を行いたいと考えられる場合にのみ追加すべきである(たとえば、引数がnullの場合に例外を投げるだけなら、ArgumentExceptionで十分かもしれない)。

例外クラスの名前の末尾は「Exception」でなければならない。System.Exceptionか、あるいはそれ以外の適切な例外クラスを継承すべきである。また、ベースクラスの全てのコンストラクタを引き継ぐべきである。System.Exceptionをベースにした例外クラスは以下のように定義できる。