『ハッカーと画家』を読んだ

ハッカーと画家 コンピュータ時代の創造者たち

『ハッカーと画家』は、ベンチャーキャピタル・Y Combinatorの創設者であり、著名なLISPハッカーでもあるPaul Grahamのエッセイ集。

原文は http://www.paulgraham.com/articles.html で公開されており、ほとんどの部分は日本語訳されたものが公開されている(下記リンクにまとめられている)。

https://matome.naver.jp/odai/2133690674362908101

ハッカーと画家』をはじめ、『オタクが人気者になれない理由』など、半分くらいはすでにオンラインで読んだことのあるエッセイだった。

しかし、通して読むとそれなりにつながりがあるようにも感じられる。デザインの話とか、言語の生産性の話とか。

良いデザインをもった優れたプロダクトを作り出すためには試行錯誤が重要で、そのためにはアイデアを形にする速度が重要である。そうすると、プログラムを書くたびにコンパイルが必要になるような言語よりも、インタプリタ型の言語の方が生産性が高い、といった話。

もっとも、技術的なディテールはやや古びて感じられるのも事実。たとえば、本書が書かれた頃には「古臭い」存在であった静的型付け言語は、プログラムの大規模化やコンパイラ・IDEの進化もあり、復権している。

また、Webアプリケーションがデスクトップアプリケーションを駆逐するという話も、その後のスマートフォンとモバイルアプリの隆盛によって、過去の話になっている感がある。

しかし、現在、分野によってはアプリのダウントレンドとWebの復権がみられるようになってきているように、テクノロジーの世界でも歴史は繰り返す。あと5〜10年もすると、動的型付けの言語が復権しているかもしれないし、LISPがふたたび注目を浴びているかもしれない。10年後くらいにまた読み返すと面白そう、と思った。

コメントを残す